OrangePi PC用に11acのUSB WiFiアダプタを探していたらTOKAIZのTWA-001が安かったのでなんのチップが載っているのか調べてみた。技適にも対応してるみたいだし。Linuxで使う場合はチップがわかっていればドライバモジュールを探して使えたりするので。
しかしTOKAIZのTWA-001、日本向けっぽくて情報がない。ということで技適の番号210-138110で調べてみるとどうやら中身はCOMFASTのCF-811ACだということが判明。形状は全く同じで刻印が違う感じ。そんでもってCF-811ACはRealtekのRTL8811CUが乗ってるらしい。
そしてドライバモジュールも存在することがわかった。
Realtek RTL8811CU/RTL8821CU USB Wi-Fi adapter driver for Linux
この手のドングル、見た目は同じっぽいけど別なチップが乗っていたりするので難しい。たとえばTP-LinkのArcher T2U Nanoも同じぐらいの価格で、同じようなサイズだけど、RealtekのRTL8812AUが載っていて、RTL8811CUとは品番が似てるけどドライバモジュールに互換性がなかったり。
RTL8811AUとRTL8812CUの違いはちょっと調べたぐらいでは公開されているドライバモジュールではMonitor Modeの対応の違いがありそう。RTL8812AUだとaircrack-ngから出ているドライバモジュールでMonitor modeでairmon-ngが使える。RTL8811CUだとiwしか使えない。
というぐらいしか見つからなかったので特殊な使い方をしなければどちらでも良さそう…
どちらもhostapdは使えそうなので、APモードも問題なさそう。
とりあえずTP-LinkのArcher T2U NanoよりTOKAIZのTWA-001が安かったので早速ポチってみた。
USBに接続すると出っ張り具合はこんな感じ。10cmぐらいのフレキシブル延長ケーブルでOrange Pi PCから離すと電波強度が良くなる。早速ドライバモジュールをビルドしようと思ったんだけど、試しにifconfigしてみたら普通に認識していた…
lsmodするとちゃんと8821cu(rtl8821cuとrtl8811cuはドライバが共通っぽい)が読み込まれていた。
ちなみにOSはArmbian 21.08 bullseye
インターフェース名がwlxのあとにmacアドレスになっててすごく覚えにくいけど。
Armbianのフォーラムを見る限り、上で貼ったドライバモジュールがマージされてそうな感じだった。sudo iw listをしてみるとAPモードも使えそう。
"interface combinations are not supported"となっているので2.4GHzと5GHzは同時使用できないっぽい。
しかもArmbianにはhostapdも最初から入っていたので設定ファイルさえ作ればAPモードでもすぐに使用可能だった。とりあえず簡易的な設定でAPモードにして繋いでみたら普通につながったのでapmodeも対応しているモジュールが入っているっぽい。brctlも入ってて至れり尽くせり。
hostapdで11ac(5Ghz)で飛ばして1mぐらいの距離でiPhoneからスピードテストしてみたところ上下95Mbpsぐらい出たんだけど、Orange Pi PCのLANが100Mbpsなのでそこがボトルネックになってる。11n(2.4Ghz)だと35~40Mbpsだった。
11acもビルド無しでデフォルトで使えるのは便利だな~
Orange Piシリーズだと技適の問題とかがあるのでどうせ内部接続USBのWiFiを積むならOrange Pi PCみたいにWiFi無しタイプも取り扱ってほしいな。(もしくはヒートガンで剥がすしか無いのか…
Armbianでそのまま11ac使えるようにしてくれてるし。
あとから気がついたんだけどEDUPのEP-AC1689だと技適対応(レビューに技適シール写ってた)でUSB3.0で1300Mbps(5GHz:867Mbps+2.4Ghz:400Mbps)で値段も100円しか違わなかった…
ちなみにEP-AC1689に乗ってるICはRTL8812BUで、Linux用のドライバモジュールもあるみたい。
USB2.0でつかったときの速度はどうなるかわからないけど…(理論上の帯域は足りてないけど。
Realtek RTL8812BU/RTL8822BU USB Wi-Fi adapter driver for Linux
ちなみにArmbianの/lib/modulesの中を覗いてみたらこれも対応してそう。
(rtl88x2buとrtl8812auとrtl8811cuがもうすでに入っていた。)
しかし11acなRealtekのICは種類がおおいな…そして性能的な違いがよくわからない…(ドライバモジュールが対応してないだけで機能的にはついていたり)
ちなみにTWA-001をRaspberry Pi 3Bに繋いでみたけどRaspberry Pi OSにはドライバモジュールが入っていないようだった。でもラズパイ向けの情報はたくさんあるのでビルドすれば普通に使えそうな気がしている。
追記:カーネルモジュールをビルドしたらRaspberry Pi 3BでTWA-001を使用できました。
TOKAIZのTWA-001はArmibian 5.15.43-sunxi #22.05.1 だと通信の安定性(ping RTTのばらつきとAPとのassociationの接続断)に問題があるようですが、同じ8811cuを使用しているwavlinkの WL-WN691A1では問題はありませんでした(ただし、この製品は技適取得しているのに製品やマニュアルには記述や刻印が無いし、しかもusb_modeswitchが必要)。
返信削除これはアンテナの問題ですかね。
同じような安定性の問題は、8811eu/eusを使用した製品(elecom WDC-150SU2MとTP-LinkのTL-WN725N)でも経験しています。
Armbianで802.11ac対応製品の安定性が高いのは、我が家での実験では8811auを使用しているTP-LinkのT2Uでした。
すみません、8811us/eusではなくて、8188eu/eusです(汗
返信削除コメントありがとうございます。
削除なるほど、やはりアンテナの問題はありそうですね…
あとこの手の小さいドングルは放熱も気になりますね。
Linuxでこの手のドングルの安定性の情報は少ないので助かります。
8811CUもmonitor mode使えました。
返信削除8811CUのドライバはこちらでKali Linuxにインストールして確認。ラズパイも対応しているようです。
https://github.com/morrownr/8821cu-20210118
なるほど、monitor modeはドライバモジュール次第で対応していたのですね
削除情報ありがとうございます!
その後調べましところ他の方がコメントされているRTL8812AU使用のアダプターがよさそうですね。Archer T2U nanoは安くて技適OKでドライバ開発もしっかりしているようです。
返信削除https://github.com/aircrack-ng/rtl8812au.git
情報ありがとうございます!
削除やはりTP Linkのやつがコスパ最強ってところでしょうか。