KTV-FSUSB2のK0806を使っているんだけども、分波器に繋いで電波強度の対策をしても一部映らないチャンネルが有ったので、チューナーICとしてMXL136が載ってるKTV-FSPCIEを見つけたのでポチってみた。K0806は中期型でチューナーがTDA18211HD/C2なんだけど、後期型のMXL136のチューナーが感度いいという噂があったので試してみたかったし。あとはKTV-FSPCIEのほうが外付けで使うにしてもアンテナ端子が直結なので感度が良さそうというのもある。ちなみにPCIEと言いつつ中身はUSB接続なので外付けで使う前提で購入。
今回入手したKTV-FSPCIEはシリアルナンバーがK1107で基板にISDBT-6005_V1Bというシルク印刷があるものだった。もはや10年以上も前の製品だけどもPCで地デジを見るならコスパいいと思う。純正状態ではWindows 7までしか対応していないので(Windows 8でも動くかもしれないけど)改造前提だけれども、TS抜き改造すればWindows 11でも使える優れ物。
K1102以降のKTV-FSPCIEはR19の抵抗(1005サイズ0Ω)を外してEEPROMを書き込み可にしたらあとはPC上の作業だけで完結できるらしい。チューナーがMaxLinear製に変更になった、いわゆる"MX版"と呼ばれる個体からはサルベージ配線が要らなくなってるっぽい。
ということでとりあえずR19の抵抗を取り外す。ハンダがない人はカッターとかで破壊したりするようだけど、今回は書き込み禁止に戻せるようにハンダで取り外した。
ソフトウェアの方は「FSPCIE-K1102のファーム書き換えツール2」を使用させてもらった。
(ダウンロードオプションの「オリジナルのファイルネームで保存する。」のチェックを外さないとダウンロードできなかったので注意かも。)
Windows 10とかWindows 11だとドライバの署名の問題ではそのままドライバが使えないんだけど、WinUSB1.9ベースのドライバのようなのでWinUSBをZadig経由でインストールしてみた。
まずはインストール用ファイルの準備。
[device] Description = "ISDB-T DTV Tuner KTV-FSPCIE" VID = 0x0511 PID = 0x0238 GUID = "{b35924d6-3e09-4a9e-9782-5524a4b79ba4}"
これをコピペしてメモ帳とかに貼り付けてfspcie.cfgで保存する。
[device] Description = "EEPROM Writer (FSUSB2N)" VID = 0xEB1A PID = 0x2874 GUID = "{b35924d6-3e09-4a9e-9782-5524a4b79ba4}"
こちらもコピペして上と別ファイルでe2pwriter.cfgで保存しておく。2つともファイル名は何でも良い。
この2つのファイルを準備したら、KTV-FSPCIEをUSB接続している場合はUSBを抜いておく。
Zadigをダウンロードしてきて実行する。
左上にある「Device」をクリックし、「Load Preset Device」を開く。そしたら先程作成したfspcie.cfgを読み込んで、WinUSBになっていることを確認して「Install Driver」ボタンをクリック。少し時間がかかる。
終わったら一旦Zadigを閉じてもう一度さっきの手順で今度はe2pwriter.cfgを読み込んでDriver Installをする。このときこちらの場合もWinUSBになっていることを確認すること。
2つともドライバーがインストールされたらKTV-FSPCIEをUSB接続し、ファーム書き換えツール2のセットの中に入っている「fwtool.exe」を実行する。ちなみにZadigでドライバをインストールするとデバイスマネージャー上では「ユニバーサル シリアル バス デバイス」の分類になる。
Zadigでドライバインストールが成功しているとこんな感じでデバイスが表示されるのでリストからデバイスを選択してから「開く」をクリック。CRC32が0400E2AEになってることを確認して、「File書出[0]=26h」ボタンを押す。そしたらファイルの保存画面が出るので「eeprom.bin」として保存する。
次はKTV-FSUSB2Nの手順でドライバをインストールする。PIDの部分も"PID = 0x0029"のままでOK。というのもKTV-FSUSB2.patの中身を見てみると、このパッチを当てたファームウェアを書き込むとPIDがKTV-FSUSB2 K0905と同じになるっぽい。(0000006A、0000006Bの箇所)
あとはTvTestとBonDriverで視聴できるようになってるはず。Windows 11対応になってts抜きもできる様になってる。もはやこの改造はTS抜きするためだけじゃなくて新しいPCとかLinuxで使う場合にもだいぶ有効な手段かも。ツールも軽いし。
例によってこのチューナーは、マンションやアパートではよくあるBSアンテナと混波されてる場合は分波器を間に挟んだほうが電波強度が高まるっぽいので装着することをおすすめする。
ついでにKTV-FSUSB2N化できてしまったので、このままChinachuが入ったラズパイのKTV-FSUSB2Nと差し替えて使用できそう。
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